「診療報酬請求事務能力認定試験を受けようと思っていたのに、もう受けられないの?」
そう驚いた方は多いはずです。
医療事務の最難関資格として30年以上にわたって知られてきたこの試験が、2025年12月をもって終了しました。主催団体である公益財団法人日本医療保険事務協会も、2026年3月31日付で解散しています。
この記事では、試験が終わった理由と、これから医療事務を目指す方が「代わりに取るべき資格」を目的別に整理してお伝えします。
【重要】診療報酬請求事務能力認定試験の終了について
⚠️ 現在、この試験は受験できません
第63回試験(2025年12月14日実施)が最後の試験となりました。主催団体の公益財団法人日本医療保険事務協会は、令和8年(2026年)3月31日をもって解散しています。合格証明書の発行受付も、2026年2月27日をもって終了しています。
試験終了までの流れはこちらです。
・2023年12月:試験終了・団体解散の方針を公式発表
・2025年7月:第62回試験(最後から2回目)実施
・2025年12月:第63回試験(最終回)実施
・2026年2月:最終合格者発表
・2026年3月:主催団体 解散
なぜ廃止になったのか?3つの理由
主催団体が公式に発表した終了理由は以下の通りです。
理由① 受験者数が年々減少した
少子化の影響で、専門学校・短大の学生数が減少し、受験者の確保が困難になりました。かつては年間1万人以上が受験していましたが、近年は大幅に減少していました。
理由② 医療DXの推進で試験内容が時代に合わなくなった
この試験は「手書きレセプトを正確に作成する」実技が中心でした。しかし現在の医療現場では、電子カルテや医事コンピュータが普及しており、手書きでレセプトを作成する場面はほとんどありません。政府が進める「医療DX」の方針とも、試験の形式がずれてきていました。
理由③ 競合資格の増加で受験者が分散した
医療事務系の資格はこの30年で大幅に増え、似た内容の試験が乱立しました。難しい試験を取らなくても就職できる環境になったことで、受験者がより取りやすい資格に流れていったとも言われています。
補足:試験が終了しても、すでに合格している方の資格がなくなるわけではありません。合格実績は引き続き有効です。
就職・転職への影響はある?
結論からお伝えすると、「最高峰がなくなったから就職が難しくなる」わけではありません。
医療事務の採用において重視されるのは、以下の3つです。
・レセプトの基礎知識があること
・コミュニケーションが取れること
・実際に働いてみようという意欲
資格名よりも「何を学んできたか」が問われます。この試験がなくなった穴を埋める資格はいくつかあり、次で詳しくご紹介します。
【目的別】代わりになる資格はどれ?
はじめての医療事務資格に → 医療事務認定実務者®
全国医療福祉教育協会が主催する、初学者向けの資格です。
・合格率:約60〜80%
・試験形式:マークシート(テキスト・電卓の持ち込み可)
・試験頻度:毎月1回(在宅受験OK)
・特徴:受付業務から外来レセプトまで幅広く学べます。マークシート形式で取り組みやすく、毎月受けられるので失敗しても次のチャンスがあります。ユーキャンなど大手通信講座が対応しています。
こんな方におすすめです。
・医療事務がはじめての方
・まず1つ資格を取りたい方
・短期間で合格を目指したい方
レセプトの専門スキルを証明したい → 医科 医療事務管理士®(JSMA)
技能認定振興協会(JSMA)が主催する、日本で初めてできた医療事務系資格です。
・合格率:約50%
・試験形式:学科(選択式・記述)+実技(外来・入院レセプト作成)
・試験頻度:奇数月(年6回)
・特徴:カルテを読んでレセプトを作成する実技があります。合格率は高くないですが、レセプトスキルをしっかり証明できます。
こんな方におすすめです。
・レセプトを専門に学びたい方
・病院勤務を目指している方
・ある程度しっかり勉強する時間がある方
認知度・実績重視で選ぶなら → メディカルクラーク®(医療事務技能審査試験)
一般財団法人日本医療教育財団が主催する、受験者数が最も多い医療事務資格です。
・合格率:約70〜80%
・試験形式:学科(マークシート)+実技(患者接遇・レセプト点検・レセプト作成)
・試験頻度:医科は毎月、歯科は奇数月
・特徴:創設から50年近い歴史があり、累計受験者数は170万人超。医療機関での知名度が高く、採用担当者に伝わりやすいです。ニチイ学館の通信・通学講座が対応しています。
こんな方におすすめです。
・就職・転職での評価を重視したい方
・安定した実績ある資格を選びたい方
電子カルテ・コンピュータスキルも身につけたい → 医療事務OA実務能力認定試験
全国医療福祉教育協会が主催する、医療ITスキルを証明できる資格です。
・特徴:医事コンピュータの操作スキルと診療報酬の知識を同時に学べます。電子カルテが普及した現在の医療現場に即したスキルが身につきます。
こんな方におすすめです。
・実際の業務で役立つスキルを優先したい方
・IT系の知識も合わせて学びたい方
資格の難易度と特徴まとめ
・医療事務認定実務者® 合格率60〜80% 毎月受験可 はじめての方・短期合格希望
・医科医療事務管理士® 合格率約50% 年6回 レセプト重視・じっくり学ぶ
・メディカルクラーク® 合格率70〜80% 毎月受験可(医科) 認知度重視・就職支援も欲しい
・医療事務OA実務能力認定試験 年数回 実務直結スキルを磨きたい
⚠️ 合格率は試験実施時期によって変動します。最新情報は各主催団体の公式サイトでご確認ください。
まとめ|あなたに合う資格で、次の一歩を
この記事のポイントをまとめます。
・診療報酬請求事務能力認定試験は2025年12月に終了、現在は受験不可
・廃止の主な理由は、受験者数の減少・医療DXの推進・試験形式が現場と合わなくなったこと
・就職への影響は限定的。資格名より「何を学んだか」が大切
・代替資格は目的によって選び方が変わる
まず1つ取りたい方は、医療事務認定実務者®の通信講座比較記事をご覧ください。
認知度と実績を重視したい方は、メディカルクラーク®対応講座の確認記事をご覧ください。
どれが自分に合うか相談したい方は、医療事務の通信講座を一括で資料請求できます。
※ 本記事の情報は2026年3月時点のものです。各資格の試験内容・合格率・実施スケジュールは、主催団体の公式サイトでご確認ください。


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