調剤薬局事務はどんな仕事？医療事務や登録販売者との違いを比較しよう

資格名	講座名・教材名	試験日
調剤報酬請求事務専門士検定試験	主催協会　調剤事務eラーニング	年2回
調剤事務管理士®	教材：調剤薬局事務講座 （教材のみ7点セット）	在宅試験：毎月 ｲﾝﾀｰﾈｯﾄ試験：随時
調剤報酬請求事務技能認定	ニチイ　『調剤薬局事務講座』	講座修了後
医療保険調剤報酬事務士	➀医療保険学院『WEB資格取得講座』 ➁ヒューマンアカデミー通信講座『調剤事務』	講座修了後
調剤薬局事務検定試験	➀ユーキャン 『調剤薬局事務講座』 ➁日本医療事務協会 『調剤薬局事務講座』	自宅：毎月 会場：年６回
調剤薬局事務	資格のキャリカレ 『調剤薬局事務講座』	講座修了後

・・・学習できる『通信講座』＆講座修了後随時試験が受けられるのでおススメ！

調剤薬局事務とは？

	調剤薬局事務	医療事務	登録販売者
働く場所	・保険薬局 ・病院 ・ﾄﾞﾗｯｸﾞｽﾄｱ	・病院 ・診療所 ・健診センター	・ﾄﾞﾗｯｸﾞｽﾄｱ ・スーパー ・コンビニ
業務内容	・受付 ・会計 ・レセプト業務 ・データ入力、管理	・受付 ・会計 ・レセプト業務 ・データ入力、管理	・医薬品の販売、説明 ・商品の品出し ・商品管理

※主なものを挙げています。

調剤薬局事務のお仕事はこんなこと

調剤薬局事務とは、主に保険調剤薬局や医療機関の薬剤部門において、与えられた事務作業全般をこなすお仕事です。

例えば、調剤薬局事務の業務内容の例として、下記のようなことが挙げられます。

窓口で処方箋を受け取った後、パソコンにデータを入力して調剤報酬を算出し、患者さまへ負担額を請求するのが主な業務です。

このような事務作業や月に一度のレセプト請求、薬剤師のサポートを行なっています。

では、医療事務とはどう違うのでしょうか？

医療事務のお仕事はこんなこと

医療事務は、主に診療所（クリニック）、病院などにおいて、受付や会計、レセプト、データ管理など、事務作業を行うお仕事です。

医療事務は、医療機関の中でも、役割に応じて様々な業務に分かれています。

よって、医師事務作業補助者、電話交換手、クラークなど、多数の職種がいる医療機関もあります。

その中でも、調剤薬局事務に一番業務が似ている、クリニックでの受付やレセプトに携わる医療事務と比べてみると、

など、勤務先によって細かいところは異なってきますが、おおよその業務内容は一緒です。

ただ、大きく違うのは、レセプトやデータ入力の際、調剤薬局事務は『薬の情報をメインとしている』ことです。

それに比べ、薬だけではなく、手術や処置やリハビリなど、患者さまが利用された『複数の情報を扱う』のが医療事務だと言えます。

医療事務の方が、入力やチェックに時間がかかったり、覚えることも増えてくるでしょう。

よって、学習のしやすさ、資格の取得のしやすさで言うなら、調剤薬局事務関連の資格の方が、学習範囲が限られてくるので学びやすいと言えるでしょう。

医療事務は、管理料や手術など学びが多いから、学びやすさでいえば調剤薬局事務がおすすめ。

登録販売者のお仕事はこんなこと

ちなみに登録販売者は、一般用医薬品の第二類・第三類医薬品の販売やアドバイスをするお仕事です。

一般用医薬品は9割以上が第二類・第三類のため、ほとんどの医薬品の説明や販売を行えることになります。

そのため、ドラッグストアや医薬品コーナーのある場所（スーパーやショッピングセンターなど）で働いてある方が多いです。

平成２６年の薬事法改正により、受験資格はなく、誰でも受験が可能な資格です。

調剤薬局事務の給料は低いのか？

	調剤薬局事務	医療事務	登録販売者
賃金	月給：約19万円前後	月給：約20万円前後	月給：約22万円前後

調剤薬局事務のお給料事情

調剤薬局事務は、正社員としてもですが、パートタイマーとしても働きやすいのが特徴です。

現在、正社員に負けず劣らず、数多くのパートタイム労働者がいらっしゃいます。

お給料事情ですが、正社員だと約19万円前後と、一般事務と比べるとやや低い傾向にあります。

パートタイマーだと、最低賃金～やや上辺りが多いでしょう。

また、働く地域によって賃金に差がありますので、一度お住まいの求人情報を確認していただくと、最新の賃金情報を把握できると言えます。

調剤薬局事務は、残業があまりない場合が多いので、残業手当はあまり期待しないで考えると良いでしょう。

出典：職業情報提供サイト　調剤薬局事務より

医療事務のお給料事情

医療事務は、パートタイマーもいらっしゃいますが正社員の割合が多い傾向と言われています。

お給料事情は、約20万円前後と、一般事務とさほど変わらないと言われています。

ですが経験上としては、実際には最初は『やや低いかな』と感じる場面があります。

お給料が気になる方は、給料とともに『昇給額』もチェックすると、働き続けた先の未来の賃金の想像がしやすくておすすめです。

あとは、病院の中でも、急性期病院と呼ばれる一次救急を取り扱う病院の方が忙しい分、お給料やボーナスが高いところもありますので、そのあたりもチェックするといいでしょう。

また、働く部署によっても賃金に差が出ることがあります。

『診療情報管理士』は専門性が問われる業務ですので、資格を持っていると資格手当がある場合が多いです。

他にも、勤務先によって変わりますが、診療報酬請求事務能力認定試験を持っていると資格手当がつくところもありますし、

ドクターズクラークで資格手当がつくところもありますので、求人を探す際は、このような資格手当の有無もチェックしてみてくださいね。

やはり地域や就職先によって賃金の差が大きいので、あなたの働く地域の求人をチェックしていただくと、その地域の賃金傾向がわかるかと思います。

あとは残業手当についてです。

残業は、勤務先や部署によってまちまちなのが医療事務。

例えば、レセプトに携わる仕事だと、レセプト期間は残業がある場合が多いので、その間は残業手当が期待できますよ。

出典：職業情報提供サイト　医療事務より

登録販売者のお給料事情

登録販売者は、性別や年齢に関係なく働きやすいのが特徴です。

やや正社員の方が割合的には多い傾向ですが、パートタイマーで働く方も多数いらっしゃいます。

お給料事情ですが、正社員だと約22万円前後と、調剤薬局事務や医療事務と比べると高い傾向にあります。

こちらもまた、働く地域や勤務先によって賃金に差がありますので、一度お住まいの求人情報を確認していただくと、最新の賃金情報を把握できると言えます。

登録販売者は、勤務先によって残業はまちまちですが、時間外手当や休日手当が付く場合が多いと考えられます。

コンビニエンスストアだと、夜勤帯も働くことがあるでしょうし、ドラッグストアの場合だと、平日より土日の方が多忙で求められる場合が多いので、

勤務先によっては時間外手当や休日手当が付くところもあるでしょう。

出典：職業情報提供サイト　登録販売者より

調剤薬局事務の資格は必要？不必要？

結論から言うと、調剤薬局事務は国家資格を持って働く職種ではないため、資格はかならずしも必要ではありません。

調剤薬局事務の資格はどれも民間資格です。

ですが、調剤薬局事務の資格を調べると、たくさん出てきますよね。

これはなぜでしょうか？

それは、『調剤薬局事務の仕事を、的確にこなせる事を証明するため』が一つの大きな要因と言えます。

特に、レセプトは収入に関わってきますので、正しく算定する必要があります。

資格を取得して『私は正しく算定できますよ』と言えると、就職や転職する際、書類選考時に自分を強くアピールすることができます。

また、相手側もあなたの働く姿を想像しやすくなりますね。

よって、

と言えるでしょう。

調剤薬局事務の資格の種類

調剤薬局事務の資格は、看護師や薬剤師のように、これ一択！というものがありません。

調剤薬局事務関連の資格は複数あります。

ここでは、代表的な8つの資格についてこ紹介いたします。

中には、受験資格が必要な資格もあります。

ですが、受験資格とは言っても、業務に従事している等を問われるものではなく、

指定教育機関（通信講座を受講するなど）にて学習をすることが受験資格なので、独学よりもより効率よく学ぶことができますのでおすすめです。

ちなみに、難易度が高いのは「調剤報酬請求事務専門士検定試験」です。

評価も高くおすすめの試験ですが、年２回の試験となっています。

もし、すぐに資格が欲しいとお考えなら、講座終了後すぐに試験が受けられる資格や、毎月試験が開催されている資格を検討してみましょう。

独学は可能？

もちろん、独学も可能です。

例えば、『調剤事務認定実務者®』の資格は公式教材がないので、書店にて調剤薬局事務の資格取得に関する書籍を見つけてみましょう。

また、『調剤事務管理士®』の資格は、主催協会公認の学習教材や問題集が販売されていますので、入手してみるのもおすすめです。

資格の特徴について

調剤報酬請求事務専門士検定試験

主催：一般社団法人　専門士検定協会
特徴：３級から１級まである。
調剤薬局事務の中では、比較的難易度の高い試験。
2年に１回の更新があり、調剤薬局事務としての質を保てるような配慮が魅力。
受験資格：なし
学習法：主催協会のeラーニングやテキストあり

調剤事務管理士®技能認定試験

主催：JSMA　枝能認定振興協会
特徴：インターネット試験と在宅試験が選べる
受験資格：なし
学習法：主催協会公認の調剤試験問題集あり

調剤事務認定実務者®

主催：全国医療福祉教育協会
特徴：初心者向けの資格
受験資格：なし
学習法：公式教材なし

主催：一般財団法人　日本医療教育財団
特徴：ﾒﾃﾞｨｶﾙｸﾗｰｸ®などで知名度の高い日本医療教育財団の試験。
講座修了後に認定を受けることができる。
受験資格：あり。承認を受けた教育機関での学習が必要。
学習法：ニチイ　『調剤薬局事務講座』

主催：医療保険学院
特徴：合格率80～90％。
受験資格：あり。承認を受けた教育機関での学習が必要。
学習法：➀医療保険学院　『調剤薬局事務講座』
            ➁ヒューマンアカデミー通信講座　『調剤薬局事務講座eラーニング付』

主催：日本医療事務協会
特徴：初心者向けの資格で人気
受験資格：あり。認定を受けた講座の受講者。等
学習法：➀ユーキャンの『調剤薬局事務講座』
            ➁日本医療事務協会の『調剤薬局事務講座』

主催：一般財団法人　日本能力開発推進協会（JADP)
特徴：カリキュラム修了後、随時在宅試験が可能。
受験資格：あり。認定教育機関の全カリキュラムを修了した者で、認定教育機関が指定した受験可能期間内に受験する者。
学習法：資格のキャリカレ『調剤薬局事務講座』

医療事務の資格は調剤薬局事務に活かしていける？

医療事務の資格は、調剤薬局事務に活かしていけます。

ただし、医療事務資格のすべてが調剤薬局事務に活かされるとは限りません。

医療事務の資格は、業務の細分化や時代とともに新しくできた資格もあり、増え続けています。

ですので、医師事務作業補助者や医療秘書、DPC関連の専門的な資格ではなく、接遇やレセプトの知識が問われるような資格だと、調剤薬局事務に活かしていけると言えます。

また、医療事務の中で、『診療報酬請求事務能力認定試験』が難易度の高く認知度も高いのでおすすめですが、

調剤薬局事務に限定するなら、医療事務検定試験や医療事務認定実務者®など、もっと難易度の低い医療事務資格でも十分かと思います。

もし、調剤薬局事務も気になるけれど、医療事務も気になるとお考えの方は、調剤薬局事務と医療事務、どちらの資格も取得することをおすすめいたします。

知識が広がり就職の幅も広がるので、あなたの選択肢がもっと増えますよ。

おすすめはこちら！
上ふたつが認知度が高く人気。
下ふたつが初心者向けだから、
まずはこのあたりから攻めてみるのがおすすめ！

医療事務や登録販売者ももっと知りたい！

調剤薬局事務を考えていたけれど、医療事務や登録販売者資格も詳しく知りたいなぁ。

そんなあなたは、ぜひもっと詳しく調べてみましょう。

特に医療事務はそれぞれの業務に特化した名称があり、資格も20種類以上の資格が存在していて面白いです。

例えば、外来クラーク、病棟クラーク、医師事務作業補助者、診療情報管理士などがいます。

資格も業務内容も選ぶ楽しみがあるので、ぜひ、それぞれの業務内容と資格をチェックし、気になる職種を探してみましょう。

登録販売者資格が気になった方は、難易度は上がってきますが公的資格であり、医薬品を置く企業はたくさんありますので、登録販売者はこれから先も求められる人材です。

ぜひ頑張ってみてくださいね。